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Episode No.236(990529):た"愛"もない・・・ハナシ

高校時代の話。

下校時でごった返す下駄箱付近で、同級生の女の子が、つき合っていた彼氏に向かって

「好きなら態度で示してよ!」

と怒鳴る"事件"があった。

後で叫んだ本人に聞いた話だが、何となく煮え切らない態度の彼に対して、無性に腹が立った・・・と言うが、じゃあいったいどうしてほしかったのかは本人にもわからなかったらしい。

くれぐれも言っておくが、そう言われたのは私ではありませんよ。

愛の表現は実に難しい。

こちらが好意でやったことでも相手によっては悪意にとられる。
誰でもが好意にとるようなありふれた行動では、相手は特別とは思ってくれない。

時代はさらにさかのぼって中学時代の話。

同じクラスの女の子を好きになった男がいた。
彼は非常に奥手・・・よく言えば純粋とも解釈できるが、悪く言えば馬鹿。

そんな彼が、何とかして好きになった女の子の気をひこうと考え抜いたあげく選んだ方法とは。

相手と親密になるためには、まず2人だけの秘密を作らなければならない。
そして、自分のことを充分に理解してもらって、できれば味方になってもらいたい。

このコンセプトに間違いはなかった・・・のだが。

一大決心をして意中の彼女を校舎の陰に呼び出した彼は言った。

「俺・・・実は宇宙人なんだ。自分の星に帰る前に、どうしても楽しい思い出がほしくて・・・」

大真面目で話す彼をマジマジと見て、彼女は驚くどころか大笑いしてその場を去った。
あたり前だけど。

そして彼は、まだ地球にいる。

くれぐれも、くれぐれも言っておきますが私のことではありません・・・よ、念のため。


参考資料:とくになし

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