先週、TBSテレビの「ブロードキャスター」で、ヘルスメーターの最大手メーカー、タニタの創業者の話を放映していた。
創業者は、谷田現社長の実父。
ポンと飛び出すトースターを最初に発明した人だそうだ。
しかし、販売ルートがなかったために、当初は大手メーカーの下請けとなる。
あげく、大手メーカーが独自に製造するようになって、売り上げが急激に落ち込み、倒産の危機にみまわれたこともあったという。
その危機を救ったのが、谷田元社長が次に考案した電子式着火ライター。
火のつきがいいので、国内外を問わず、一時は飛ぶように売れた。
だが、それも長くは続かない。
100円ライターの登場で、瞬く間に市場が逆転してしまったのだ。
そして、いよいよヘルスメーターの登場となる。
当時は銭湯の体重計で体重をはかるのが、当たり前の時代。
家庭用の体重計など売れるはずはない・・・と、誰もが思った。
が、結果は世界一のヘルスメーター・メーカー、タニタを生んだ。
製品コンセプトはもとより、ヘルスメーターというネーミングを考えた谷田元社長の功績は大きい。
谷田元社長の信条は「必ず次の手を考えておく」こと。
どんなに、いい時であっても必ず万が一の時のことを考えておくという谷田元社長は、生涯、つねに3つのサイフを持ち歩いたという。
失敗は誰にでもある。
だが、その失敗を最小限に食い止めるのは、本人の工夫次第だ。
失敗しやすい事柄も人によってさまざま。
例えば、よく車をこすってしまう人があるとする。
脇見をするクセがあるのか、それとも、よく見ているつもりで目測を誤ることが多いのか・・・。
小さな失敗の時に、その原因をシッカリ知っておかないと、やがて大きな失敗をすることになる。
自分が犯しやすい失敗の方程式をつかんでいれば、事前に手も打てる・・・というものだ。
現在、タニタはこの不況の中、体脂肪計付きヘルスメーターで驚異的に売り上げを伸ばしている。