質量1kgの物体にはたらいて1m毎秒毎秒(m/s2)の加速度を与える力の大きさ。
これを1ニュートンと言う。
何だか、わかるようなわからないような、習ったような習わなかったような話で、これがいったいどういうことなのか、わかりやすく説明してくれ・・・と言われても私には荷が重い。
ともかく、その国際単位が"ニュートン"と呼ばれていることから、かの天才物理学者、アイザック・ニュートンにちなむものであることは容易に想像できる。
リンゴが木から落ちるのを見て万有引力を発見した話は有名過ぎるが、これはニュートンが22歳の時の話。
イギリスの名門校、ケンブリッジ大学に通っていたニュートンは、ペストが流行して大学が休校になったため、故郷の村に戻り、自宅の庭で物思いにふけっているところへ目の前のリンゴの木から実がひとつポトリ・・・と落ちたという。
これを機に次々と数学上の大発見を行ったニュートンは、2年後、大学に戻ると、それらを証明してみせ、何と26歳で学生から、いきなり教授に就任したという。
以後、200年以上もの間、物理学の世界は物理学の生みの親、ニュートンの考え方に支配されてきたと言っても過言ではない。
そこに意義を唱える男が登場してきたのは、20世紀に入ってからのことだ。
ニュートン力学は決して万能ではない。ニュートンの考え方だけでは説明できないことが、この自然界には存在する。
そう信じてニュートンを激しく批判し、自らの理論を組み立てていった男は、後にアインシュタインにも多大な影響を与えることになった。
超音速とジェットの研究に大きな業績を残し、もはや常識とされていたニュートン力学をくつがえしたオーストリアの物理学者、マッハ教授が亡くなったのは今から83年前の今日、2月22日である。