フランスの思想家で、後にボルドー市長まで務めたモンテーニュが、1580年に刊行した主著"随想録(エセー)"に、こんなエピソードを書いている。
真冬の寒空の下、シャツ一枚で過ごしている乞食に「よく寒くないな」と尋ねたら
「何、ダンナだって顔は吹きっさらしじゃないですか? あっしなんか体じゅうが顔なだけ」
という返事が返ってきた。
人間、慣れればどってことない・・・というわけだ。
今日でdigitake.comも公開丸5ヶ月となった。
みんなが面白がってくれるお陰で、なんとか1日も休まずアップデートしている。
思えば「毎日アップデートする」というのは私にとって冒険であり、荒行でもある。
しかし慣れてしまうと、毎朝、顔を洗わないと気持ちが悪いのと同じように、せめて明日の分ができていないと落ち着かない。
出来、不出来はともかくとして、とにかく常にまとまったことを考えようとする習慣だけは身についたような気がする。
冒険には、ちょっと背伸びが必要だ。
できるかどうかわからないくらいのことに挑戦しなければ、絶対に新しいことができるようにはなれない。
新しいことができるようにならないと、人生はどんどん窮屈なモノになってしまう。
ある冒険家の言葉で、こんなのがあった。
「まず登る山を決める。そして、どういうふうに登ればいいか考える。その山に登るべきかどうかなんてことに悩んでいたら冒険家にはなれない。その山についての意味は、頂上で考えればいいことだ」
参考文献が見つからないので正確ではなが、そんな意味の言葉だった。
誰しもが冒険家になる必要はない・・・と思われるかもしれないが、広い意味で考えれば人生そのものが冒険なのだから、やっぱり誰でも冒険家だろう。