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その男の名はベンジャミン。

彼は発明家として常に考察していた。便利さとは何か? について。

人が便利さを感じる物は、時代によって異なる。
しかし、何に便利さを感じるかということは、ひょっとしたら普遍的な原理があるのかもしれない。

ベンジャミンが導き出した便利さの答えは"連続性"。

人が扱うものである以上、大抵の場合において、簡単な操作で次から次へと自動的に動いてくれる道具であれば、これは間違いなく"便利"なはずだ。

そこで彼が考案したのが機関銃である。
それは人殺しの道具ではあったが、これまでの銃と同じく指1本で動かすことができるにもかかわらず、ピストルやライフルとは比べ物にならないぽど弾を連続発射することができる、確かに便利な道具だった。

彼は、機関銃とまったく同じ発想で平和的な道具も発明している。
それは今では、どこの会社や家庭にも当たり前のように置かれている事務用品となった。

その男の名はベンジャミン。
ベンジャミン・ホッチキス。


参考文献:「珍ネーミング笑っちゃう辞典」モノマニア倶楽部=編 ワニ文庫=刊

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