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大スターは、小高い丘の上に建つ豪邸に住んでいた。

完全主義者として知られる彼は、ひとたび仕事に入ると家庭をかえりみることはなかった。
そのせいもあって彼は生涯に3度の離婚を経験している。

当時、丘の上の豪邸は彼の腹心である3人の召使いによってきりもりされていたが、執事も料理長も運転手も、みんな"几帳面"で知られる日本人だったという。

晩年、4人目の妻とその子供たちに囲まれて静かな余生を送っていた彼は、先妻の子に手紙を送った。
筆無精で知られる彼が、2番目の息子のためにペンをとったのには特別な理由があった。その息子が離婚したというニュースを耳にして、心から心配したのだ。

70歳になった喜劇の王様 チャールズ・チャップリンが息子に宛てた手紙の文末には近況報告があった。

「ウーナ(妻)も子供たちも君によろしくと言っている。子供たちもだいぶ大きくなった。ジュラルディンは15歳、マイケルはもうすぐ14歳、ビッキーは8つ、ユージンが6つ、ジェーンはふたつ、そして赤ん坊は3日目だ」


参考文献:「わが父チャップリン」C・チャップリンJr/N&M・ロー=共著 木槿三郎=訳 恒文社=刊

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