先日NHKスペシャルで
ボカロの特集をやってて
つい見入ってしまった

VOCALOID（ボーカロイド）
…略してボカロは
ヤマハが開発した音声合成技術

メロディーと歌詞を入力すると
サンプリングされた人の声で
歌を歌わせることができる
初音ミクが有名だ

正直
この機械的な声を聴いた時には
あまり魅力を感じなかった

最近になってさかんに自分でも
AI楽曲を作るようになったのは…
まるで人間と区別がつかないほど
AI音声技術が向上してきたからだ

しかし
NHKスペシャルを見る限り
機械的なボカロだからこそ
世界でウケているらしい

人間っぽさを求めてしまう自分は
何だか時代遅れのような感じさえした

何故ボカロがウケるのは…
それは感情を感じないから

そこで思い出したのはキティちゃんだ
キティちゃんには表情がない
それ故…
自分が嬉しい時には笑った顔に
悲しい時には
一緒に泣いているようにみえる
…というところでファンの心をつかんだ

人間の表情や歌声は
感情をぶつけてくる
そこに共感を覚える人もいれば
それがうっとおしい人もいるだろう

相手が無機質であればあるほど
自分の感情を投影しやすいというわけだ

日本初のボカロはもはや
新しいジャンル
新しい文化ともいえるようだが
もともと能面というものが日本にはある

決して動かない絵画にも
同じようなことが言えるかもしれない
見た人の
感情や想像力を膨らませるものの方が
より印象には残る

ちなみに
もともとボカロの歌を歌って
一世を風靡した謎の歌手…Ado
そのネーミングは
狂言の主人公をシテといい
脇役をアドと呼ぶことからきてるらしい

だから…人生日々更新