でじたけの「人生日々更新」文学

Episode No.7241(20211025)[探求]Search
文学

このところ名作文学に
接する必要性
があって
これまで曖昧な記憶しかなかった
物語を読み返す

読み返す…というと
一度は読んだことがあるようだが
読み始めてみると
まともに読んでなかったことを
認めざるを得ない

教科書でチラ見した程度

あとは解説を読んで
読んだつもりになっていた程度

そもそも読書感想文は
あとがきだけ読んで書いていたものだし

さて長い間
読み継がれている名作には
必ず多くの人の琴線に触れる部分がある

時代を超越した普遍性は何か
…といえば
それは間違いなく生と死だ

いつの時代だって
人々はそこに憂いを抱いて生きていて…

名作と言われるものには
必ず生と死の問題が提起されている

その昔…昭和のはじめ頃までは
本を読むとノイローゼになる
本なんか読んでいるから自殺者が増える
…と言われた時代もあったらしい

それはおそらく
生と死の問題について
考え過ぎてしまうからではなかったろうか

その後
決して本のせいではなく
自殺者は増え続けているが

一時
自殺者が激減した時代がある

それは…戦時中だ

もっとも…
戦争そのものが自殺行為
…といってしまえばそれまでだが

考える暇をもなく
生きるのに必死な時こそ
死は目前に迫っていて
片時も意識から離れなかっただろう

必ず死ぬ…と書いて必死

生きている以上
必ず死ぬわけだが

必ず死ぬことを
忘れようとして生きるのは
誤魔化し以外の何ものでもない

それをどう
誤魔化さずに活かすか
名作文学には
そのヒントが隠されている

だから…人生日々更新

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