Episode No.7202(20210909)：[日記]Diary
平和な国、日本

あらかた社員が帰宅すると
次の仕事に入る…のが日常

その日は事情が少し違った

帰宅した社員が
すぐさま戻って来たのだ

会社の駐車場から
車を出そうとしたら
正面に違法駐車の車があって
出せない…という

すぐさま一緒に
駐車場まで行く

見かけない車が
デンと駐車場の出入り口を
塞いでいる

まずは…
社員を自分の車に乗せ
クラクションを鳴らさせてみる
…誰も来ない

仕方ないので
警察沙汰にするしかない

かつて駐車場内に
無断駐車されて
やはり警察に連絡したことが
あったが…

私有地内だと警察は動いてくれない

しかし今回は
公道に駐まっているから
動いてくれるだろうと考えた

110番通報はしない
事件といえば事件だが
それほどの緊急性もないし
むろん事故でもないから

こんな時には
地元の警察署へ
相談の電話をかけるに限る

すぐに違法駐車車両の
ナンバーも知らせる

やがてバイク警官が来る

知らされたナンバーで
所有者がわかったが…
会社名義で誰も出ないという

これが個人名義なら
運転しているであろう個人の
携帯番号まで行き着けたかもしれない

バイク警官は
付近の家を訪ねようとしたが
すでにクラクションを鳴らした
…と聞いてあきらめる

バイク警官がパトカーを呼ぶ

赤色灯をまわしながら
パトカーがやって来て
スピーカーで
違法駐車車両のナンバーを連呼する

まだ誰も来ない

もうこうなると警察に打つ手はない
…という

え？レッカー移動してくれないの？
…と返す

盗難車じゃないと無理だ
…というつれない返事

違法駐車でレッカー移動されたことがある
経験者には納得できない返事だ

…がここでようやく
違法駐車車両の持ち主が現れる

近所に住む娘の家を訪ねていた
年老いた父親が運転手だった

平謝りされるも
失った１時間は戻って来ない

車が駐めてある駐車場の正面に
平気で車を駐める注意力のなさは
やがて重大事故につながるのではないか
…という不安を抱かせる

早く免許を返上した方が身のためだ

犯人が年寄りであると知ると
警察官は温情で違反切符を切らなかった

実に平和な国である

だから…人生日々更新