Episode No.7161(20210723)：[日記]Diary
人間ドックと椿三十郎

人間ドックに行った

50代最後の健診になるので
今回はオプションで
胃カメラと脳ドックもやった

正式な結果は１週間ほど先になるが
幸い直後の面談では
ほぼ許容範囲内で問題なし

前回より体重も減っていて誉められた
…が休肝日を作れと言われた

それは何もこんな
ものものしい検査をしなくても
わかることだが…

オプションのせいで
いつもより採血の本数が多かった
７本…約30mL

採血中
暇だったので
看護師さんに質問をした

「毎日毎日
　人の血をたくさん見てると思うけど
　人によって血の色って違うんですか？」

すると…

「色は変わらないですね でも…」

「ん？」

「静脈から採ってるじゃないですか
　少し黒っぽいですよね」

「そうだね」

「ドラマとかで真っ赤な血を
　見慣れてる人も多くて

　中には…
　私の血 黒すぎませんか？
　…って心配する人はいます」

なるほどね…笑

素人の常識と
専門家の常識は違い過ぎる

そういえば
画家志望だった黒澤明監督は
色にもうるさい人だったらしいが

シロクロ映画の時代にも
こんなエピソードがある

有名な椿三十郎のラストの血しぶき

使われていたのは
血のり…ではなく墨汁だった

そうでなければ血しぶきとして写らない
…という監督のこだわり

おいしそうなラーメンから
立ち上る湯気を撮影するのに
ドライアイスを入れるような話

今ではＣＧの後処理で
どうにでもなるけれど…

やはり現場の緊張感は
現場で工夫しない限り
なかなか生まれてこないだろう

その緊張感は絶対表情に出る

二度と撮れない
墨汁まみれになるカットだからこそ
あの緊張感が出たようにも思う

後処理ではどうにもならない
医療現場は…つねに緊張感の連続

ただ
同じ状態が続くと
人間はすぐに慣れてしまう

慣れないやっていけないが
慣れるとミスが起こりやすくなる

だから…人生日々更新