Episode No.6838(20200711)：[挑戦]Challenge
助蔵物語・制作ノート〈５４〉
ステップ バイ ステップ

「助蔵物語」は全11話から成っている

そして
各話の間に「こぼれ話」というカタチで
各話にまつわる補足説明を10編書いた

そのほか漫画の欄外にも
ところどころ補足説明をつけた

とにかくこれまで調べてきたことを
できる限り詰め込みたいと思った

それでもまだ
書き足りない…と思っているところは
正直あるが
今回の「助蔵物語」という枠組みにおいては
ほぼ網羅できたのではないかと思っている

幕末お吉研究会として
最初に作った「安直楼始末記」を
「まんが安直楼始末記」と
「唐人お吉を作った男たち」という
２冊の本に分けたカタチで作り直した

実は「安直楼始末記」の漫画版を
作る時にはもう「助蔵物語」を
作ろうとも考えていたが…

いきなり「助蔵」といわれても
わけがわからないだろう
…と思い直し
もう一度
しっかり伝わるカタチで
安直楼の話をするべきだと考え
「まんが安直楼始末記」を作った

同時期にたまたま
伊豆新聞さんから話があって
「唐人お吉を作った男たち」の
連載をさせていただいた

その記事に大幅な加筆をして
「唐人お吉を作った男たち」という
本にまとめた

連載した内容を本にまとめ直すだけだから
簡単だと思って取りかかったのは安易だった

途中で…
こんな思いをするくらいなら
下田になんか行かなければよかった
…と思うくらい苦闘した

しかし出来上がってみれば
そんな苦しみなど
すぐに忘れてしまう

忘れたとたん
いよいよ「助蔵物語」に着手した

本文も長ければ
制作時間も長い

だが
それに耐えられたのは
それまでに越えてきた
経験があったおかげだ

結局「助蔵物語」は
当初予定していた2019年中に
完成することはできなかったが…

お吉話のスピンオフとも言うべき
「横濱居留地17番地
〜士官の娘と３人の写真家たち」
…という作品もできた

2019年末には
「助蔵ブルース」という歌ができ
2020年3月にはCD化することもできた

こうしたステップを踏まえなければ
「助蔵物語」はできなかっただろう

そして来春は
奇しくも助蔵没後100周年

急がばまわれ…
あきらめなければ
機運は必ずやって来る

だから、人生日々更新