Episode No.6788(20200514)：[挑戦]Challenge
助蔵物語・制作ノート〈４〉
漫画家泣かせ

学生時代
８mm映画作りに熱中していた

作品の出来はともかく
あれやこれや考えて創るのが好きだった

漫画づくりは
映画づくりに似たところがある

物語を伝えるだけでなく
絵を伝えなければならないから

そんなつもりで
漫画のシナリオを書いていたから
漫画家さんは大変だった思う

本来
絵で伝えるのは
漫画家さんの仕事

なのに

ここは
こーゆーアングルで
…とか
まるでカメラマンに
注文をつけるように
時には自分で描いた絵を見せて説明した

登場人物の表情にも
細かな注文をつけた

漫画家さんは
カメラマンであるだけでなく
役者さんでもあるわけだ

そんな話をとあるクリエイターにしたら…
じゃあ漫画監督をめざせばいいじゃん
…と言われた

漫画監督…いいな

そこでますます演出は加速する

例えば大名行列のシーン…
その雰囲気だけ伝えようと思ったら
たくさんの足下だけ描いても伝わる

でもここは
俯瞰でとか言っちゃうから
全員描かなければならなくなっちゃう

非常にやりづらかったと思うし
めちゃくちゃ面倒くさかったと思う

でもそこは
さすがプロの漫画家さん

必ずこちらの
こちらで想定した以上の絵を提示してくれる

こんな
スカッシュみたいなやりとりを
１年半も続けていられたのは…
ひとえに漫画家さんの
忍耐力とプロの意地
そしてそれを支える画力があってこそ
…だと
あらためて深く感謝いたします

だから、人生日々更新