Episode No.6787(20200513)：[挑戦]Challenge
助蔵物語・制作ノート〈３〉
助蔵物語への道のり

「唐人お吉を作った男たち」の
基なった伊豆新聞の
連載記事を書くのと平行して…
2018年の春
「まんが安直楼始末記」という本を作った

その前年に作った
幕末お吉研究会の活動報告本の内容を
読みやすくするため漫画化したものだ

歴史好きな人は多いが…
研究者と違い一般の人は
歴史物語が好きなわけで
覚えているのも物語として…だろう

歴史を伝えるために物語にすることは
有効な手段だと思うが
物語になると余計な演出が増えて
史実がねじ曲げられてしまうことが間々ある

だが
史実をキチンと調べていけば
そのまま感動的なドラマは見つかる

まさにチャップリンの
言葉通り…
時は偉大なる作家
…なのだ

史実にできるだけ忠実な物語
しかも
できるだけ若い層に
それを伝えていかなければならない

そこで…漫画という手段を用いた

漫画原作の真似事は
させてもらったことがある

師匠は「ザ・シェフ」で知られる
剣名 舞（つるぎな まい）先生

その剣名先生を頼って
熊本在住の漫画家の荒木浩之さんを
紹介していただいた

荒木さんは石森プロで
歴史漫画のアシスタント経験もある
うってつけの方だった

本当は「安直楼始末記」より
その時すでに構想があった
「助蔵物語」を作りたい…とも考えた

しかし
「唐人お吉」すら知らない人が多い中で
いきなり助蔵といわれても
興味を抱く人はまずいないだろう
…と考え直し
まずはお吉さんの真相について
紹介する必要があると思い直した

急がば廻れ…

おかげで
荒木さんとのコミュニケーションも
充分とれるようになった

そのプロセスがなければ…
いきなり200ページ近い
「助蔵物語」に
とりかかることはできなかったと思う

だから、人生日々更新