でじたけの「人生日々更新」伝記映画あれこれ

Episode No.6428(20190321)[趣味]Hobby

伝記映画あれこれ
What I can see from the biographies

近年、
伝記映画が流行っているように見受けられる。

日本で大ヒットしたクイーンの伝記映画
「ボヘミアン・ラプソディ(2018)」をはじめ…
「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男(2017)」
…も、かなり話題になった。

が、世間で評判になった映画は観ておらず、
最近、自宅でDVDを観たのは…

「ウィンストン・チャーチル
 ヒトラーから世界を救った男(2017)」
…と、
ケネディ暗殺時、
副大統領だったジョンソンを描いた
「LBJ ケネディの意志を継いだ男(2016)」
…という政治家の伝記映画2本だ。

いずれの映画も…
一見豪腕に見えるリーダーが、
実はクヨクヨと思い悩み、
挙げ句、カミさんにケツを叩かれて、
勇気を振り絞って課題に立ち向かってゆく
…という感じで描かれている。

日本映画でも、和製チャーチルと言われた
吉田茂を森繁久弥が好演した
「小説 吉田学校(1983)」は、印象深い。

チャーチルやジョンソンが
弱腰な姿を見せていたのに対し、
日本男児は決して弱腰な姿は見せない。
その代わりワンマンで、
どうしようもなく厄介だけれども…。

本当に吉田茂がそうだったかどうかは、
わからないが…
少なくとも日本人が描くとこうなる
…ということだろう。

と、いうのも、
ロシア・イタリア・フランス・スイス
の合作映画として作られた、
昭和天皇を描いた「太陽(2006)」は、
やっぱり天皇と皇后の関係が、
まるで母親と子供のように描かれているからだ。

日本人が描いたら、こうはならないと思う。

ちなみに昭和天皇を演じたのはイッセー尾形、
皇后は、桃井かおりで、
出演者は大好きな俳優だったけれども。

この描き方について当の日本では、
かなり賛否両論があったようだが、
それも当然と思える。

おそらく
西洋人が強い男の人間味を
描き出そうとすると、
子供のような部分を
クローズアップしてしまう
傾向があるのではないだろうか。

日本人と西洋人の大きな違いは、
やはり…武士道にあると思う。

侍から兵士に受け継がれた武士道は、
敗戦の後、身を潜めたように観られているが、
戦後は終わった…と言われた時代に生まれ、
鉄腕アトムなどの漫画や、
ウルトラマンなどのヒーローものを観て育った
我々のDNAにも色濃く残っている。

それは、漫画や怪獣番組の
シナリオを書いていた人達が、
戦中派だったことに起因する。

敵国は敵のロボットや宇宙人、
あるいは怪獣に置き換えらてはいるが、
身を捨てても正義を守ろうとする
戦い方は、まさしく武士道精神そのものなのだ。

弱さがあるのも人間性だが、
強がろうとするのも、また人間性である。

西洋の偉人たちも、
結局は強がりを通して、
実際に強くなっていることに変わりはないが、
プロセスにおいて、かような違いを感じた次第。

だから、人生日々更新。

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