Episode No.6416(20190307)：[生活]Life

不安という平等
People are equal by having anxiety

確実に「死」に向かって
時を過ごしていることにおいては、
老人も赤ん坊も変わらない。

まだ、赤ん坊だからといって
長生きできる保証はないけれど、
老人と言われる年になっていれば、
もはや早死にする心配はない。

確実なのは、
過ぎてしまった「時」だけである。

確実ということは、
もう変えられない…ということ。

不確実な「未来」への不安
…があることにおいては、
やはり、
老人も赤ん坊も変わらないが…
老人の方が、考える幅は広いだろう。

ただ、老人には、
忘れる…という特権もあって、
プラスマイナスを考えれば、
結局、
老人も赤ん坊も
生きている者の希望や不安は、
死に向かっていること
…において平等ではないか。

自分だけが死なないつもり…でいるのも、
自分だけが死に近いつもり…でいるのも、
…しょせん、独りよがりでしかない。

今何かができない理由は、
無限にあるようでいて…実はカケラもない。