Episode No.6246(20180821)：[生活]Life

人間都合
Human convenience

夜遅く、ローカル局で
ウルトラマンを放映していた。

懐かしくて、つい見入る。

ターゲットは子供ではなく、
昔子供だった…今は疲れた大人たち。

子供たちのヒーローは、
怪獣の腕をもぎ、首を切り落とし、
挙げ句にはスペシウム光線を浴びせて
木っ端微塵にする。

昔は喜んで見ていたし、
今もワクワクする気分は残っているものの、
この、ご時世…
ちょっと疑問も感じてしまった。

先頃、或るライヴハウスで
鹿の解体ショーが行われたことが
ネットで話題になっていた。

残酷だ、
人間のやることじゃない
…と非難の嵐。

もちろん、
多くの人たちと同じように
残酷だとは感じだが…

待てよ、
スーパーでやっている
マグロの解体ショーは
喜んで見ているのに、
何故、鹿はダメなんだろう…？

ウルトラマンは
怪獣を惨殺しても拍手を浴びるのに、ね。

結局は、人間の都合…。
あるいは、
虫をつかめるか、つかめないか
…という慣れの問題なのか？

勧善懲悪は
ヒーローを生み出すが、
同時に悪魔も強引に育ててしまう。

そんなことを
ふと考えながら…
命を食らって生きている。

せめて感謝を、
そして無駄にしない健康とやる気を…。