Episode No.6147(20180427)：[生活]Life

歴史は人に作られる
History is made

先日、或る人に会って
実に興味深い話を聞いた。

神話を作った男たち…の話だ。

かつて大先輩が研究していたことを
結果的に受け継ぐ形で、
今また後進に伝えようとしている。

研究…と書いたが、
その大先輩は研究していたつもりはないらしい。

調査でもなく、むしろ捜査。
現場に足を運ぶ、その目つきは、
おそらく刑事か探偵のようだったに違いない。

現場検証から得られた歴史の話は、
神格化されたおとぎ話ではなく、実に人間くさい。

確かにそこに人間がいた
…という息吹を感じる。

そういう歴史の解釈は、
ともすればヒーロー像を打ち壊しかねないが、
ヒーロー像をつくろうとした意図が見えると、
はじめて人間として理解できるようにも思う。

そもそも歴史の理解なんてないのかもしれない。
理解できることがあるとすれば、それは人である。