Episode No.5987(20171023)：[生活]Life

察知する力
Afraid of AI is due to poor personal habits

将棋名人を破ったＡＩソフトを開発した人が
ラジオでこんな話をしていた。

最初はＡＩに将棋とは何かを教えようとした。
しかし、それではちっともＡＩは強くならなかった。

そこで、今度はＡＩに
将棋とは何かを考えさせた。

するとＡＩは次々と答えを模索し、
見る見るうちに強くなっていった。

…これを聞いて、
まるで人を育てる時と同じようだと思った。

指示されたことだけやっているうちは、
絶対に
指示以上のことをできるようにはならない。

いわゆる「気が利く人」になるためには、
自ら気づき、考えようとする姿勢…
あるいは環境がなければ育たない。

それは、人もＡＩも同じだという話。

また、

コンピュータは
その抜群の記憶機能によって、将棋が強くなる
…と考えている人も多いが、それは違う。

勝者のパターンを何万通り記憶しただけでは、
名人を負かせることはできないし、
記憶だけで勝てるなら、とっくに勝てていたはず。

記憶をベースにしつつ、
パターンを超える新しい動きができないと、
新しい勝者にはなれないのだ。

ＡＩに限らず、
何かを作り上げる課程で浮き彫りになってくるのは
…いつも人間の習性だ。