例えば…

車を運転していて、曲がり角にさしかかる。
通学の児童が通り過ぎた
この時間なら、まず人はいない。
そう思ってアクセルをふかす…と目の前に、
たまたま遅刻して
一目散に駆けてきた児童がいる。

つまり、運転手は
現在目の前にある道路ではなく、
過去の経験を見ている。

経験が習慣となり、
習慣がアクセルを踏ませたのだ。

たいていの場合、
人は自分が見ようとしているものしか見ず、
聞こうと思っていることしか耳に入ってこない。

知識や経験に慣れ親しむと、
それがいかにつたないものであるかに
気づこうとせず、
その限られた知識や経験で
世の中にあるすべてを解釈しようと
強引な努力をする。

知識や経験は、
我々に見えないものを見せてくれる
…と同時に
見えているものを見えなくする。

目をつぶったまま、大丈夫だ
…と歩き出す者と
同じことを目を開きながらしていないか？

だから、人生日々更新。