でじたけの「人生日々更新」思い出の学寮生活

Episode No.5645(20160919)[日記]Diary

思い出の学寮生活
Memory of the student dormitory

今や人の大学生の親になっているが、
うちの子供たちに比べれば、
かなりハードな大学生活をおくっていたと思う。

自分が行った大学は
関東のはずれの田舎にある三流校で、
当時、校内に学寮があった。

体育会系の、
まるで花の応援団のような学ランを着た
先輩達が仕切っているとは知らずに、
そこへ文系の身でありながら入寮した。

後に聞いた話だが…
通常は体育会系の、
いわゆる幹部候補生を育成するのが、
この学寮に秘められたミッション。

文系の自分が入れたのは、
どうやら生徒会長をしていたという記述が
目にとまったらしい。

入寮した晩、
学食に集められた寮生たちは
長い学ランを着た先輩達に囲まれながら
校歌を叩き込まれた。

全員が校歌を覚えるまで、
真夜中までその“儀式”は続いた。

おかげで翌日の入学式には、
寮生だけが大声で校歌を叫ぶように歌っていた。

それからしばらくの間、
誰かの靴が乱れていたと言っては
連帯責任で廊下に並ばされて正座させられた。

今から36年も前の話とはいえ、
実に時代錯誤な馬鹿げた話だが…
それも今は笑い話。

何よりも同じ辛さを受けた
寮生達の連帯感は瞬く間に強まった。

六畳一間に赤の他人が2人で
布団を並べて生活する…などということは、
今や結婚するまでない経験だろう。

仕事は仲間を作る
…とゲーテは言ったが、
仕事=試練であり、達成感の共有がある。

体育会系の巣窟は
自分にとって最も苦手な場所だと
思い込んでいたが…
寮を出る頃には、
寮の幹部として残らないか?と
声をかけられたもの。

あるいは、この経験がなかったら、
もっと地味な文学青年になっていた
…いや、
文系でも酒は呑むし、それはないか。

だから、人生日々更新。

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