鉄腕アトムの生みの親は天馬博士。

お茶の水博士は
アトムをロボットサーカスから救い出した育ての親だ。

アトムに家族を作ったのもお茶の水博士で、
いつも優しく慈愛に満ちているけれど…
はて？お茶の水博士の家族って描かれてる？

そもそも天馬博士がアトムを作ったのは、
一人息子の飛雄を事故で亡くした悲しみから。
すると、かつては妻もいたのだろう。

ところが、お茶の水博士は、
アトム今昔物語で若い頃の姿は登場するが、
奥さんや子供の話は出てこない…と思う。

それを言ったら、ヒゲ親父だって同じだけどね。

天馬博士だけが、
ものすごく現実的かつ多面的に描かれているのは、
アトム誕生という
最も現実からかけ離れたエピソードを、
リアルに感じさせるためだったのかもしれない。

主人公のアトムは、いい子の代表のようだけど、
天馬博士ゆずりとも思える性格がある。

知能が低くて、
戦うだけしか脳のないロボットが襲ってくると、
最初は淡々と無意味な戦いについて説いて聞かせるが、
終いには「わからずやめ！」の一言で、
木っ端微塵に破壊してしまう…このキレ方。

戦闘用ロボットに
戦わないことを説き伏せるのは最初から無理。

それは、まるで
ロボットのアトムが成長しないのに腹を立て、
ロボットサーカスに売り渡した天馬博士のようだ。

悩みや苦悩は、
現実を知ろうとしないところから
生まれててくるものなのかもしれない。

だから、人生日々更新。