新聞をとらなくなって、ずい分と経つ。

毎朝、iPadを防水パックに入れて
風呂場でニュースは読むのだが…
目を通しているのは三面記事ばかりになってしまう。

いつもの蕎麦屋で久しぶりに新聞を手に取ると、
中面の記事に目を通す。
それが、なかなか新鮮なのだ。

先日、芥川賞を受賞した
羽田圭介氏の記事が目を引いた。

授賞式では、
すっかりお笑い芸人の話が中心になってしまったが、
さすがは純文学の旗手…その造詣は深い。

戦争について…こんな主旨の話。

昔の戦争は剣を振りかざして一対一の戦い。
やがて鉄砲ができると死傷者は増える。
大砲になるともっと増え…
ミサイルが作られると、もっともっと人が死ぬ。

それは、兵器の殺傷力が強くなったせいもあるが、
それよりむしろ、
相手の顔を見ずに殺せることが、
人殺しを簡単にするのではないか…？

一対一で、相手の死んでゆく顔を見ていたら、
なかなか平気で人は殺せない。

それがゲームのように
ボタンひとつなら…
何百人殺しても命を奪った実感はないだろう。

…確かに、そういうものだと思う。

たとえ悪い評判を聞いた相手でも、
実際に会ってみると
案外そうでもないことは少なくない。

知らない相手の悪口を言うのは、
相手の見えない場所に隠れて
人を撃つくらい姑息なこと…だよな。

だから…人生、日々更新。

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