大正のお生まれだと言うので、
どんなに若くても88歳にはなっておいでのはず。

口調は極めて穏やか、かつ語り口は軽快。
懐かしい淀川長治さんを思い出した。

T先生は、郷土史について、
勉強会に呼ばれて月に数回話しをされているという。

いただいた名刺の肩書きは“語り部”だった。

驚くべきは、そのデータベース。

向かったパソコンには、
ありとあらゆる年表が蓄積されている。

郷土史に関係すると思われる資料は、
すべてご自身で入力され、
容易に検索したり、
プリントアウトできるようになっている。

左手でマウスを走らせながら、
記憶と記録をたぐり寄せ、丁寧に話される。

学校で習う歴史は勝者の歴史ばかり。
私は敗者を含めて地べたに近い生の人間の歴史を探りたい。
…と、おっしゃっていたのが実に印象的。

50代なんて、まだまだ小僧だな。

だから…人生、日々更新。

tweet please