どんな醜男からでも、
愛してる…なんて告白されたら
悪い気はしないだろう？

そりゃ、迷惑…ってことは
あるかもしれないけどさ。

醜男で口べたで
取り柄のないような男から、
毎日毎日、花束を贈られるとする。

最初はやんわり断ってるけど、
だんだんきつく断るようになる。

それでも、しつこく花束が贈られる。
しまいには呆れ、そして怒りに変わってくる。

さて、今日こそは怒鳴りつけてやろうと
醜男を待っていると…何故か来ない。

たとえ、文句を言おうとしていた相手であっても、
待っていた者が来ないというのは期待外れだ。

その日は拍子抜け。
しかし、次の日も、また次の日も、
すでに馴染みとなっていた相手が現れないとなると、
妙に淋しささえ覚えたりする。

情…っていうやつは、まず慣れからはじまる。

さて、醜男がその後どうなったのかは
ご想像に任せるとして…

誰かと親しくなろうと思ったら、
集中して通い詰めるのが一番の早道だろう。

同じ店に毎週通っていたら、
絶対に覚えられるからね。

ただ近づいて、ジッと見ている
ストーカーのようなのは気味悪がられる。

ひと言、ふた言は話さないと…。
情を通わせるには、
最低限、見つめ合う時間が必要だ。

定期的に通ったつもりでいても、
相手が忘れた頃に行ったのでは、
常にフリダシに戻ってしまう。
だから集中的に通うことが必要なんだ。
自転車に乗る練習だって、そうだったろ？

適当ではなく、徹底的にやってはじめて
次のステージに行くことができるんだ。

だから…人生、日々更新。