念のため言っていることや、
念のためやっていることが功を奏するのは
…天災の時くらい、かなぁ。

念のために言っているとは、
ほとんど相手の耳には入っていないし…

念のために持ち歩いているものは、
まず出先で使ったためしはない。

そのくせ、途中で雨が降ったときに限って
…折りたたみの傘は持ってなかったりしてさ。

見方を変えれば、念のため…って
優柔不断さや、自信のなさの象徴のような気もする。

出先ではこれをやる、
だから、これしか持って行かない
…という確固たる思いもなく、
時間だからとりあえず出て、
途中で考えようと思っているうちに着いて、
どうしようかと悩んでいると時間ばかりすぎてゆき、
何もまとにできないまま帰途につく。

買ってきた本が、
いつでも読めると思って積んであるのと同じで…
いつでも何でもできる体勢づくりは、いいようでいて、
結局、何ひとつ集中してできない環境を作り出してしまう、な。

もっとシンプルに行こう、シンプルに。
…そんなに器用じゃないんだから、さ。

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