仕事には管理と対応がつきものだ。

何となくうまく回っていない仕事を見ると、
本来、管理しなければならないものに対応し…
対応すべきものを管理しようとしているように思える。

管理と対応は…
課題に向かう姿勢も、交渉に臨む姿も
…非常に似ているので混同しやすい。

忙しく仕事をしているわりに、
どうにも望まれた成果が出せないのは、
動きの方向に問題があるのだ。

例えば、出先で車がパンクしたとしよう。

スペアタイヤに交換しようとしたら、
肝心のスペアタイヤを積んでいなかった。

そこでロードサービスを呼ぶことにした。
迅速にロードサービスを手配できたので、
思いの外、すぐに走行できる状態になった。

咄嗟の判断でロードサービスを手配したのは、
より良い対応だったといえよう。

しかし、車の管理者としては
スペアタイヤを積んでない時点で
管理の仕事ができていなかったことは一目瞭然。

対応するという行動は
他人からもよく見えるもので、
対応の善し悪しが、
その人の能力を表しているようにも思える。

しかし、管理が行き届いていれば、
余計な対応はしなくて済むはず。

つまり…
対応に追われている管理者がいたとしたら、
いかに対応力が優れていたとしても、
そもそも管理能力を疑わさせるを得ないだろう。

まず与えられた仕事において、
何が重要かを理解する能力が大切である。

仕事が忙しいのではなく、
忙しいのか仕事になっているようでは…
単なるパフォーマンスだな、そんなものは。