Episode No.3222(20081224)
曖昧模糊

医薬品の通販、規制強化は是か非か?
・・・というニュースを見だしがネットに見る。

その直前に見たTVニュースでは、
ダイエーが無許可で
医薬品の販売をしていたとして摘発されたという。

2009年に大改訂される薬事法。
ようやく法律が現実に即したものになるようだけど、
これまで曖昧だったものを
白黒ハッキリさせるというのは大変そうだ。

話は冒頭のネット・ニュースに戻るが・・・

「ネット販売は対面販売と比べてなぜ安全性が劣るのか、
 きちんとエビデンスを出してほしい」などと反発する声が上がっている。

・・・という記事。
エビデンス?
ニュアンスはわかるが日常ではあまり使わない言葉だ。

Yahoo!辞書で調べてみる。
・・・すると、出てない。

仕方なく、ウィキペディアに行く。
・・・と、出ていた。

エビデンス(evidence)とは、英語で証拠、根拠の意味の語。
日本語では、日常用語として使うことは少なく、
業界用語として使われることが多い言葉。

・・・だ、そうだ。
人に聞かれて、こんな風に説明できる?

少なくとも
一般向けのニュース記事に書く言葉じゃないだろ?

仮に発言者がエビデンスと言ったとしても、
記事にするなら・・・
「きちんとエビデンス(根拠)を出してほしい」
・・・と書くべきじゃないのかな、プロの記者なら。

この記事に登場した人は業界の人だけろうけど・・・
単純にかっこ良くスマートに見えるから
業界用語を多様する人も少なくない。
あるいは・・・
周囲がそういった用語を使っていて、
自分も使わないとバカにされるような気がして、
ハッキリとした意味もわからず
雰囲気で使っている人、とかね。

現実は曖昧。
そして自分も曖昧なのに、
規則だけ明確にしよう・・・としても
所詮、無理がある。

優れたルールは、
曖昧なものをどう扱うのかを
キチンと明記していると思う、な。