Episode No.3166(20081020)
正義とは傷つくこと

戦時中・・・
敵と戦っていた兵士は
誰もが自国の正義を信じて疑わなかった。
それを疑っていては、とても敵は倒せない。

しかし・・・
そう考えているのは敵国の兵士も同じ。

つまり・・・正義ほど不確実なものはない。

そんな戦時中の体験を元に、
正義とは何かを考え続けた男がいた。

彼が出した結論は・・・
本当の正義とは自分を犠牲にして人を救うこと。

本当の正義の味方は、
決して見た目にはカッコよくはなく、傷だらけ。

自分が傷つくことを覚悟しなければ、
本当の正義は実践できない。

そんな思想を元に彼が描いたヒーロー。
その名は・・・アンパンマン。

飢えてる人に食べられてしまうヒーローは、
当初、大人たちには受け入れられなかった。

アンパンマンを最初に受け入れたのは
・・・理屈もわからぬ幼児たち。

理屈がわからないが故に、
本質だけ素直に理解した、とも言える。

予備知識が何もない
幼児たちの人気を獲得するのは大変だ。

いかに権威のある作家が書いた作品だろうと、
つまらなければ絶対に読んでくれない。

毎年生まれてくる作家泣かせの残酷な読者に向けて
ウケる作品を提供し続けるのは
緊張の連続だという原作者やなさたかしさんは
・・・来年(2009年)2月に90歳を迎える。