Episode No.2329(20060207):
悪魔
続けて「ヒトラー〜最期の12日間」の
特典映像インタビューを観る。
この映画で最も痛烈に感じたシーンは、
ヒトラーの右腕、ゲッペルスの夫人が、
第三帝国の崩壊を目前に
幼い自分の子供たちを自ら毒殺するシーン。
ゲッペルス夫人役の女優も
このシーンの撮影に入るにあたっては、
かなりナーバスになり
撮影当日の朝から涙が止まらなかったという。
守るために殺す・・・
そういう心境に、はたしてなれるのかどうか。
それが、夫人の役作りをするうえで
大きな課題だったらしい。
守るために殺す、あるいは死ぬ。
生物としてのバランスを失った
偏った宗教観にも似たこの心理状況は、
人を悪魔に変えてしまう。