さて、今回は・・・タイトルにもあるように「入院」した話をちょっと書いてみたいと思います。 「入院?」・・・そうなんです。大腸にポリープが見つかって、それを切るために入院することになってしまいました。 実を言うと・・・この原稿の初稿は入院中に書いたもの。 院内は携帯電話は禁止だけど、パソコンは・・・というと、原則的にはやっぱり禁止。ただ、自覚症状がまったくない私は手術当日以外は喫煙もできたし、禁止区域を出てパソコンを打つこともできたというわけです。 ■初体験! 大腸内視鏡検査 入院するなんて、いつ以来だろう? 小学校の時に暗闇でタンスから飛び降りて友達の頭にぶつかり、鼻の骨を折って以来だから・・・およそ30年ぶりくらい。 人間ドックは毎年受けてるけど、40歳になった今年のドックで腸の再検査を受けるよう言われました。 腸の再検査・・・って言われるのは、たいてい便に血が混ざってるのが発見された時。痔が原因の場合も多いようですが、腸の再検査と言えば、通常は肛門から内視鏡を入れる精密検査ということになってしまいます。 胃と同じようにレントゲンで腸を検査する方法もあるみたいですが、レントゲンには影しか映らないから、影を作るためにバリウムを肛門から入れるらしい。 一昨年、内視鏡手術で大腸ポリープの切除を行った父に「それなら専門のこの病院がいい」と薦められ、横浜市内の大腸肛門病専門病院で再検査をすることにしました。 内視鏡検査自体は10分程度のことなんだけど・・・準備から検査終了までは、ほぼ一日がかりです。朝飯はもちろん抜き。病院に着いたら、2リットルほどの洗浄液を飲まされます。味はスポーツドリンクをちょっとしょっぱくしたような感じ。30分から1時間くらいかけて飲むわけですが、チビチビやっていたのでは飲みきれないと判断した私はイッキ飲みしました。体の小さなおばあちゃんも同じ量を飲まなきゃならないんで、ちょっと可哀想。 やがて、お腹がグルグル言ってきて・・・あとはひたすらトイレに行って出す。6回くらい出すと、もう水しか出なくなります。その便器の中身を看護婦さんに確認してもらって、ようやく準備OK。しかし、いちいち他人の便を確認しなければならない仕事というのも大変だよなぁ。 検査直前にダメ押しを浣腸をされて、診察用のベッドに。点滴をつけて、麻酔を打たれると・・・次に気がついた時には、もう検査は終了してました。 しかし、産まれてこのかた腸の中身をカラにするなんてことはしたことがないので、洗浄液を飲むのはちょっと苦しいけど、台所の排水をパイプクリンみたいで、これだけでもちょっと健康になった気はします。 痔も肛門の外にできたポリープの一種らしい。良性ならただのオデキだし、悪性となるとガンにもなりかねない。だから、見つかったからには大きくならないうちに切るのが妥当ということになります。 ポリープの原因というものは、はっきりしないらしく、私の例を見てもあきらかなように遺伝的な要因も大きいようです。とはいえ、親戚縁者にポリープの人がいないからといって油断は禁物。親の世代と私たちとでは食べてるものが全然違いますしね。 知人の女性がやっぱり最近ポリープを切ったそうで、彼女の場合には5mm以下だっということで日帰りで手術できたとか。 また別な知人は、私にポリープが見つかったのを聞いてあわてて自分も検査をしたら、何と1cmを超えるポリープが見つかって、三泊四日の入院になってしまいました。 日帰りで手術をしたという女性は、まだ20代後半。だから、私ももっと早く精密検査を受けていれば、こうして入院することはなかったでしょう。 ただ、腸のポリープの厄介なところは、虫歯のように見えないことです。私の場合にも自覚症状はまったくありませんから、人間ドックでひっかからなければ全然気がつきませんでした。 症状が出てからだと・・・これは厄介。 内視鏡手術でとれないくらいく大きさになれば切開手術になってしまいますから入院も二日や三日では済まないでしょう。 見つかってから半年以内の都合のいい時にできるので、体にも仕事にも穴をあけずに済むし、入院までの間もとりたてて気をつけることはなく、まったく普段の生活通りです。 病院に着いたらオシリの部分にスリットの入った検査着に着替えて、検尿、採血。そして例によって洗浄液を飲みます。2回目に洗浄液を飲んだ時には、前回の早飲み記録を塗り替えてやろうと密かに心に決め・・・10分以内で飲みほしました。コツは朝から水を一滴も口にしないことですね。 モニタに映し出される自分の腹の中を見ながら過ごすのは何とも奇妙な感じです。 切除器具が空振りするのもシッカリわかるし。痛くもかゆくもないけれど、時々何か感じるから、やっぱり自分の腹の中が映っているのだと自覚します。 手術後、二週間は酒は御法度。コーヒーなどの刺激物や消化しにくい繊維質のものも食べられません。乳製品もダメなので牛乳も飲めません。うどんはOKだけど、蕎麦はNG。 事務仕事なら退院後、すぐに仕事に復帰できますが、大工さんや運送屋さんなど力仕事の人は退院後も2〜3日は休む必要があります。まぁ何だかんだで、まったく元通りの生活に戻れるまでには一ヶ月近くかかるでしょう。 看護婦はサッサと歩きますが、患者の場合には何となく足をひきずって歩いている感じです。 最も病人のクセにパソコンをパチパチ打っているのもどうかとは思いますけど。 ただし、完治の様子を検査する必要があるので半年後に、また内視鏡検査をします。 脂ヌキの質素な生活をしていたせいか、退院してから体重が2kg近く減りました。 通常の健康診断ではやってくれないので、まだ馴染みは少ないようですが、大腸肛門科に相談すれば対応してもらえると思います。 自分のことは、なかなか自分ではわからないものですが、あまりにわからな過ぎるのは・・・つまり、身の程知らずということになってしまいます。 今年は家を増築するために多額のローンを組みましたが、審査の時ににちょうど結膜炎になって、正直にそのことを申込書に書いたら、それだけで検査結果が出るのに余分な時間がかかってしまいました。 健康じゃないと金も借りられないのが現実です。 (20021201) |