※この内容は、2004年11月29日にメルマガで配信した内容を加筆修正し、その後の経過を追加したものです。

人生のターニングポイント
がんばれ! 三十代

勇気が出る…というキャッチフレーズのもと、どうにか毎日更新している私のホームページ宛には、時折見知らぬ人から「相談事」のメールが送られてくることがある。
自分のことを知っている人に相談するより、まったく知らない人相手の方が、かえって話しやすいということはあるのかもしれない。

別に「人生相談」を請け負っているつもりはないので、忙しい時などは正直困ってしまうこともあるが、持ち前のヤジ馬根性と黙ってはいられない性格が災いして、ついつい余計なことまで返信してしまったりする。

そうやって見知らぬ人たちの「相談事」を聞く一方、年齢的に後輩も増えてきて、いろんな人たちの「相談事」を聞く機会が増えてくると「みんな悩んでいることは同じ」に見えてくる。

ゲーテの格言に、悩む人たちの傾向をとらえたこんな言葉がある。
「できるけど、したくない。したいけど、できない」

ホームページでも折に触れ、繰り返し書いてきたことだけど「悩む」という状態は「今、自分が持っている知識や経験、ノウハウだけでは、どうすることもできなくなって立ち止まっている」時だと思う。
たいていの悩みの解決方法は、すごく簡単なことで…つまり「新しい知識や経験、ノウハウを取得できるように動け」ばいいのである。

ところが…「できるけど、したくない。したいけど、できない」。それでは一歩も前に進むことはできない。むしろ状況は悪い循環に陥ってしまう。

そこを抜け出すために必要なのが「勇気」ということになってくるのだが、ではどうやってその「勇気」を振り絞ればいいのか?

まず必要なのは「現状を認めること」だと思う。
「こんなはずではない」なんて思うのは根拠のない慰めで、目の前にあるものがつねに現実なのだ。

次に「こういうことで悩んでいるのは自分だけではない」と思うことだ。
「自分だけ、どうしてこんな目に」と思いはじめるのが悪い循環の入口。この広い世の中に自分と同じ立場の人間など二人といないのが現実で、そういう意味ではみんな平等だし、みんな同じような悩みは抱えているものだ。

十代、二十代の「悩み」は、人生経験がまだ少なくて、たいていは新しい何かと巡り会うことで自然に解決していくし、新しい何かに巡り会う機会も多い。
問題は三十代からの悩み。
そこそこの人生経験も社会人としての経験も恋愛もしてきていて、なおかつ親に養ってもらっていた頃と比べたら自由になる金も少しはある。

三十代というのは通常に考えれば人生の折り返しが近づいている年代で、本当はそこからが胸をはって「自分が作った人生」と言えるようになる年代。
故に「悩み」らしい「悩み」も増えてくるが、この「悩み」を跳ね返す知恵をここで磨かなければ、その先の人生はどんどんつまらなくなってしまう危険性がある。
そこそこの人生経験や社会人としての経験をしてきている…のが、かえって厄介もの。その中で「楽」をする方法も知っているわけだからね。

だけど、新しいことに挑戦するためには、十代からはじめようが、三十代からはじめようが、スタートの「苦しみ」は変わらない。
必要なのは「覚悟」。そして「覚悟」をつける癖をつけるには三十代はギリギリの年代のような気がする。

ここで「覚悟」が決められると、年をとるのはきっと楽しくなるよ。

私自身、どこまで「覚悟」を決められているのか…言葉で説明することは難しいが、42歳になった今年も新しいことはいろいろやっているし、少なくとも昔に戻りたいとは思わない。

昔に戻りたいなんて…思うだけ時間の無駄だし、ね。
一日は24時間。時間は絶対に前にしか進まないという点でも、みんな平等だよ。

今、あきらめたら一生後悔する・・・
今、逃げ出したら一生逃げ回っていなければならなくなる・・・
・・・それが三十代。

覚悟してがんばれ!!