でじたけ流 教育論「いつものリビング」
 

でじたけ流“教育論”
第998回「いつものリビング」

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いつものように…
自分は晩酌をしながら、
大学生の次男はスマホゲームをしながら、
…リビングのテーブルについている。

同じテーブルにつきながら、
別なことをしている感じは、
決まった座席を作らない
フリーアドレスの事務所みたいだ。

おまけに、
誰も真剣には見ていない
テレビがBGM代わりについている。

時折、珍しいものが映し出されて、
凄い!…などと誰が声を上げると、
顔だけは一斉に画面を見て、
ようやく会話がはじまる。

2億円の宝石が映し出されていた。

次男に質問をする。

もし、結婚をしたい彼女が、
2億円の指輪を贈ってくれないと
結婚しない…と言ったら、どうする?

次男は即答する。

そんな奴とは、結婚しない。

さらに質問をしてみる。

じゃあ、お母さんが
2億円の治療費をかけないと
死んじゃうとしたら、どうする?

次男は一瞬、たじろくが、
それでも即答に近い感じで答えた。

それは、頑張る。

ちょうど、風呂から上がってきたカミさんに、
今の会話を話す。

カミさんは当然、喜ぶが、
次男が補足を加えた。

ただし、お母さんが
生きたいという意志があるなら、だよ。

なるほどねぇ…。

はたして、子供に
2億円の借金をさせてまで
生きたいと思うか…?

そう、問いかけるように。

そんな、禅問答のような会話をしつつ、
秋の夜は更けていく…。

やっぱり…人生、日々更新。

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