でじたけ流 教育論「故郷をつくろう」
 

でじたけ流“教育論”
第995回「故郷をつくろう」

でじたけ流教育論 digitake.com


盆休みは、とっくに終わり…

長かった休みの穴埋めで
仕事はいつも以上に
バタバタしているというのに
…大学2年の次男は、
実にノンビリしたもの。

自分が同じ年頃のことを思えば、
言えた立場ではないが…。

伊豆の秘密基地に
次男が友達と行きたいという。

父親の実家は隣で、
母親の実家も車で10分の
ウチの子供たちにとって、
幼い頃から通っていた伊豆は、
まるで田舎のようなものだ。

秘密基地を作って10数年が経ち…
大きく変わったのは、
もちろん子供たちが大きくなったこと。

今回の伊豆行きでは、
免許取り立ての次男が、
自分で車を運転して
友達を案内するという。

とはいえ、行く先は
近所の日帰り温泉くらいだが…。

それでも、次男にとっては
大冒険だったに違いない。

思えば…
夏休みが、
ほかの休みと違う感覚なのは、
単に長いというだけでなく、
その時でなければできない
冒険をすることが許されるから
…ではなかったろうか。

もっとも自分を振り返ってみると、
時間さえあれば、
8mmで自主製作映画を作っていたので、
おそらく若い頃に
人並みの冒険はしていない。

製作費を稼ぐ知恵は
人一倍駆使したが、
大自然と向き合うことは、
まずほとんどなかった。

そういう意味では、子供たちと同様、
伊豆に通うようになってから、
夏休みらしい夏休みを
経験するようになった感じだ。

伊豆も通い始めた10数年前から比べると、
とくに伊豆高原あたりは
大きく変わってきたように思う。

最初は…
バブルがはじけ、荒れた別荘地の印象が
少なからずあった。

ところが最近は、
横浜あたりからの移住者も増え、
便利なスーパーなども建ち、
別荘地というより、普通の生活圏の装い。

先祖代々の家から都会に出て働き、
新興住宅地に
家やマンションを買ったような人たちは、
実に多いことだろう。

その場所を二世帯に建て直すことが
できる人もいるとは思うが…

子供たちが社会に出るようになったら、
さほど遠くない伊豆高原あたりに
自分たちで隠居場を作って、
孫を迎え入れる方がいい…と、
考える人も増えてきているように感じる。

都心では家より土地の方が高いのが常識だが、
横浜から100km離れた
伊豆高原くらいまで来ると、それも逆転する。

だったら広いところに住んだ方がいい。

むろん、いざという時の
医療の心配はあるだろうが…
なまじ都心の行き届いた医療機関で
管を付けられて長生きするより、
気持ちのいい好きな場所で、
いざという時が迎えられるなら、
それも本望ではないか…と最近は思う。

ただ、田舎には学校が少ない。
それ故、子育て世代はどうしても
都市部に住まなければならなくなる。

子供が育って、家を出て行く
…というのは、
仕事も学校も少ない田舎の事情で、
都市部では、むしろ、
子供が育ったら、親が出て行く
…方が
理に適っているのではないだろうか。

老後に2,000万かかる…というのも、
家賃次第で、
暮らし向きは大きく変わると思う。

最終的には、
その人が何を望むか…だろうけど、
何を望んでいいのか迷っているうちに
…どんどん
年をとっていってしまうのが現実。

時には立ち止まって、
ゆっくり考えたい…というのは、
実際には、ないものねだり
…だと、思う。

やっぱり…人生、日々更新。

Copyright 1998-2019 digitake.com. All Rights Reserved.


人生日々更新 -Main-