でじたけ流 教育論「初めてのレコード体験」
 

でじたけ流“教育論”
第994回「初めてのレコード体験」

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長い盆休みの間…
我が家には、
長男の彼女や長女の彼氏が泊まりに来て、
なかなか賑やかな日々が続いた。

若者をツマミに飲む機会も何度かあった。

少しは部屋の片付けもしたが、
それは客人の寝床を確保するために、
書斎に自分の布団を敷くスペースを作るためで、
根本的な問題解決には至っていない。

おまけに古いレコードが発掘されて、
片付けるより、
しげしげと眺めている時間の方が長い始末。

タイミング良く、近所のブックオフで
スピーカー内蔵のレコードプレイヤーが
手頃な値段で売られていたので、即買って帰る。

若造どもと飲む時に
レコードをかけるよう指示すると…

その反応に驚く。

平成生まれの若造どもは、
レコードのかけ方を知らない。

中には、
レコード自体、見るのは初めて
…という奴もいる。

そんなに時代は流れてるんだな。

しかし、
自分と自分の親たちとの間では、
そこまでのことは、なかった。

ここ30年の道具の進化は、
人間を飛び越えてしまっているんだ。

つまり…
自分と自分の親たちとの間、より
自分と自分の子供たちとの間の方が
ギャップが大きい…ということを
前提にしなければならない。

それでも、
子供たちの世代にとって新しい
レコードというものを扱わせてみると、
そこには
道具を越えたメッセージもある。

ポケットに入るジュークBOXのような
iPhoneで曲を聴くのと比べ、
レコードは終わるのが早い。

裏返しにする手間もある。

しかし、その手間が
次の曲が流れ出した時の
喜びをより大きくしてくれる。

ほったらかしにしておいて
延々続いていくものからは、
そうした感動を得ることは出来ない。

人生は手間のかかるものだが、
手間を惜しんでいては喜びは得られない。

だが、飲むのに忙しくなってくると、
いちいち指示を出すのも面倒になり…
iPadを取り出してしまうんだ。

やっぱり…人生、日々更新。

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