でじたけ流 教育論「子供に憧れない」
 

でじたけ流“教育論”
第974回「子供に憧れない」

でじたけ流教育論 digitake.com


大ヒット漫画家を世に送り出した、
かつての名物編集者の話を読んだ。

子供に対する意識に、
ちょっと目からウロコが落ちた。

普通の大人から見る子供は…
自由で、夢も希望もある、いい年代
…というあたりが一般的。

ところが名物編集者の見解は違った。

子供の生活は不自由だ。
大人のように金もないし、
おまけに行動は制限されてる。
故に夢を持たせ、
ストレス発散となる漫画が必要だ
…と。

そして…
子供にブランドは通用しない。
面白いか、つまらないか、だけ。

言われてみれば、確かにそうだ。

子供が自由…なんてことを思うのは、
思うようにいかない大人になった今と比べ、
よかった頃を思い出そうとしているに過ぎない。

本当に子供時代は不便だった。
そりゃあ、
戦時中の人たちと比べたら、
高度成長期に生まれた自分は、
はるかに恵まれてはいただろうけど。

まず、
身体が小さいだけで思うようにいかない。
腹が減っても、ねだることしかできない。

まるで飼い猫と同じだ。

猫は寝たいときに眠れていいな
…なんて思うこともしばしばだが、
猫からしてみれば人間はいいな
…と思っているに違いない。

そして子供は、
いくら正論を言っても、
実績がないから説得力もない。

子供の夢が大きいのは、
不自由な証…なのかもしれない。

中途半端に恵まれていると、
夢の見方も忘れてしまう。

大人は色眼鏡で判断するが、
子供は、そうじゃない。

自分都合の大人になっていないか…?

去年はできなかったことを
今年はできるように仕向けているか?

できない理由を考えるために
勉強してきたわけじゃない。

できないことを
できるようにするために
経験を積んできたんじゃないのか?

理想は…
子供の夢に大人に技術。

どちらかだけで…夢は実現できない。

大人が子供に憧れていたんじゃ、
子供は進む道を失ってしまうよ。

やっぱり…人生、日々更新。

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