父親が水割り片手に
ニュースを見ている傍らで、
この春、就職する長女と、
大学２年になる次男が、
それぞれのスマホで何かを見ている。
会社の寮に入っている長男が時折帰ると、
わりと家族で話もするのだが、
我が家の日常的な
リビングの様子は、こんな感じだ。
長女や次男は
独りでメシを食うときにも、
テレビではなくスマホを見ている。
どうやらお気に入りの
YOUTUBERがいるらしい。
今やYOUTUBERは、
若者のスターであり、
その稼ぎは憧れの対象にも
なるようだが…
我々の世代になると
YOUTUBERの名など、
１人も知らない。
我々のスターは
ブラウン管の中にいた。
そのまた上の世代になると、
スクリーンの中にいたことだろう。
時代によって
スターが存在する場所が異なるのは
当たり前だと思うが…
はたしてYOUTUBERには、
かつてブラウン管や
スクリーンにいたような
「国民的」と呼ばれるスターは
いるのだろうか…。
「国民的」と呼ばれるからには、
老若男女問わず、
国民の誰もが知っている存在
…でなければならない。
確かにYOUTUBERは、
「国民的」どころか
「世界的」なスターがいて、
天文学的な稼ぎもあると聞く。
世界中の同世代の人たちが
熱中する存在…である一方、
世代を越えた存在にはなり難い。
そこで世代を越える認識を
持たせるのは、きっと…
経済なんだろうと思う。
儲かれば社会に認められるという、
結局は資本主義的な…。
さて、
実社会に出ると、
同世代だけを相手にだけ
していればいいというわけにはいかない。
長男が話すのも、
いろんな上司の話が多い。
この春からは、
そこに長女も加わって、
いろんな経験談や愚痴話をするだろう。
そして、オヤジは相変わらず、
マイブームの
極めてマイナーな歴史上の人物を
追いかけている。
やっぱり…人生、日々更新。
