うちの近所に唐突に温泉ができた。

或る工場が移転した跡地に何か建てているのは知っていたが
どうやらゴルフ練習場らしい・・・ということで
ゴルフをやらない私は、さほど興味を持たなかった。

オープンしたのは・・・去年の夏くらいかなぁ。
最近になって・・・
併設されている温泉がなかなかいいという噂を聞きつけ
家族で行ってみた。

うちから車で約5分。
エンジンが暖まる前に着いてしまう。

まだ真新しいその建物は・・・
駐車場の通路が狭いのが難点だが、なかなかリゾート風。
田舎の健康ランドという感じはしない。

温泉もなんと天然。
いろんなカタチの風呂はあるし・・・
屋上は水着を着て出るようになっていて
そこだけ男女共用。

そういえば・・・
その温泉とはうちから反対方向に5分ほど走った場所に
以前、健康ランドがあって、2〜3度は行った記憶はあるが
今は取り壊されて、マンションを建築中だ。

今度は・・・しばらく潰れそうもない感じ。
と、いうのも・・・
併設されてるゴルフ練習場と大型パチンコ店、
そしてこの温泉は、ほぼ24時間営業で
平日も客足は絶えない様子。

聞いたところによると・・・
オーナーはパチンコ店らしい。

週末になると家族連れも多い。
うちもその中の一組となって、ここ1ヶ月半で2度足を運んだ。

男湯と女湯には、それぞれ別のカタチの風呂がある。

女湯の方には、何やら洞窟みたいな風呂があって
子供たちの冒険心をくすぐった。

きっと定期的に男湯と女湯を逆にするんだと思うけど・・・
2度目に行った時にも、以前のまま。

小学2年の長男は「また洞窟に入れない」とガッカリ。

「おにいちゃんも、こっちに来れば?」と誘う幼稚園の妹。
カミさんも「まだ、小学校低学年だから大丈夫」と長男をうながす。

洞窟風呂に入ってみたい長男は、やがてその気になって・・・
「じゃあ、今日は女湯に入ってみる」と言った。

私は一人でのんびりできるから、
それでも別に構わないんだけど・・・
例によって、ちょっと意地悪なひと言を長男にささやいた。

「もし、同じクラスの女の子が入ってたら、どうする?」

長男は困った。
でも・・・小学校にも近い場所だから
まんざら、その可能性はないとは言えない。

風呂の入口でさんざん悩んだ挙げ句、
とうとう「やっぱり男湯にする」と言い放つ。

だけど、今度は妹が「一緒に入ろう」と譲らない。
長男も、あの洞窟風呂に入りたいのは山々だから
しまいには、またしても半ベソ。

最後は・・・
一緒に行ったおばあちゃんに
顔をバスタオルで隠してもらいながら女湯へ入って行った。

幸い、同じクラスの女の子は来ていなかったようだが
そういう新しい意識を持つようになると・・・
新しい用心も・・・必要でしょ?