先週一週間、
生が言葉を使った四字熟語を拾って、
それについて考察してみた。
中に、こんな言葉があった。
鴉巣生鳳〈あそうせいほう〉
無能の親から頭の良い子どもが生まれること。
または、貧しい家から聡明な人がでること。
鴉(からす)の巣に伝説の瑞鳥である鳳凰が生まれるという意味から。
…四字熟語辞典オンライン
これは教育論に書こう
…と思ってとっておいた。
鴉巣生鳳…
この言葉はにわかに信じがたい。
門前の小僧、習わぬ経を読む
…ことはあっても、
鳶が鷹を生む
…ということなど、まずない。
この言葉が正しく使われるとすれば、
それはは…
能力は高かったが
運に恵まれなかった親が、
子供の代に成功を収めた時、
…謙遜で言う時に違いない。
ろくすっぽ何もしてこなかった親が、
自分のことを棚に上げて
子供のケツを叩いたところで、
まったく何の説得力もない。
自分はもっと勉強した、とか
自分はもっと冒険した、とか
つまり、
自分の子供の時の方が頑張っていた
…などという説教は
昔のことを検証できない
子供に対して使うのは卑怯である。
スポーツを頑張っていた
…という親に限って腹は出て
見る影もないし、
冒険したようなことを言う親に限って、
何かと億劫がって出不精だ。
確かにスポーツをしたり、
自分なりに冒険したことは
嘘ではないかもしれない。
しかし、
そこそこやっただけの話。
いいかげんなところで挫折して、
あきらめてしまったから
今はやっていないんじゃないか。
自分ができなかったことを
子供に託すのは人情ではなく、
ただのわがまま。
それを上から目線で唱えたところで、
反面教師にしかならないだろう。
親の年になって、
今できていないことは、
モノにできなかったこと。
子供に頑張ってほしかったら、
まず、親が頑張り方を示す。
人生を楽しんでほしかったら、
まず、親が人生を楽しむ。
真の教育はそこにしかないと思う。
やっぱり…人生、日々更新。