大学２年の娘の彼氏は
二度ほどウチに遊びに来て、
その都度、親父に酒を付き合わされ、
結局、泊まって帰ったことがあるが…。
大学院へ進んだ長男の彼女とは
カミさんは会ったことはあるが、自分はまだない。
しばらく前に長男が、
ウチに連れて行くから泊めてもいいか？
…というので、
相手の親に断って来なければダメだと答えた。
娘のカレシは男だからいいが、
嫁入り前の娘が外泊するとなれば、
それなりの対応が必要だ。
伊豆にも連れて行きたい…というので、
じゃあ、
相手の親か、カミさんも連れて行け
…と言った。
すると長男はまったく意に介さず、
その方が楽しいくらいのことを言う。
それはそれで…昭和の親父には理解できない。
そこで思わず、
２人で行きたいなら、親に内緒で行け。
…と言ってやった。
もちろん、
親を騙すことを推奨しているわけではないし、
そう簡単には騙されてやらないけど。
親に話したからいい
…という感覚には
多かれ少なかれ自分の責任から逃れようという
無意識な甘えがあるように思う。
素直に話す…良さもあるだろうが、
普段、報告すべきことを
キチンと報告もしていないのに、
都合のいいこと、
話したいことだけ話していたのでは
受け止め方も変わってくる。
それに…
見つかったら、とんでもないことになる
でも自分がやりたいことをしたい。
…そういう感覚に実は
独立心や責任感を育てる一面もあるだろう。
生涯親と一緒にいられるわけじゃないから。
親離れの具体的なきっかけは、
友達なり、恋人なり、
家族以外の人を好きになること。
大切なことは、
そうやすやすと口にしない。
自分の中だけで育てるものがないと、
独立した大人にはなれない。
…少なくとも、
この親父は、そうして
現在に至っていることは間違いない。
やっぱり…人生、日々更新。
