20011223
でじたけ流 教育論第80回 卓のンジフード

今年4歳になった娘が生まれた時・・・
一瞬「どうしよう?」と思った。

一人目は希望通り男の子で・・・
二人目は男でも女でもいいと思っていたし
カミさんにも同姓の味方がいた方がいいだろうから
もちろん女の子の誕生を喜んだんだけど・・・

正直言って、私は女の人が苦手。

相手が男なら、自分も男だからどうにでもなる、
なんて思えるんだけど・・・
相手が女の場合は、そうはいかない。

私にも妹はいるし、
母親もカミさんもいるわけだが・・・
それでも、いまだにわからないことが多すぎる。

わからないから余計な心配までするし
わからないから興味はあるんだけれど、ね。

仕事で家を出る時、娘に
「じゃあ、また明日」と言って見送られる私だが
時々は娘と2人で遊ぶことだってある。

ご多分にもれず、ママゴトの好きな娘は・・・
うちの居間にデンと置かれたオモチャの家でケーキ屋を開く。

私がその家の前で毛布にくるまっていると
「お店なんだから、早く買いにきてよ」と娘。

私は・・・
「この間、道路に寝てる人、見たろ。
 お父さんはその役だから、お金がなくて買いに行けない」
と言って、毛布にくるまる。

そのまんまだ寝てしまうと、さすがに娘も怒り出すので・・・
時々、娘のケーキ屋を訪ねる。

「いらっしゃい、いらっしゃい」と威勢はいいが・・・
「これ、いくら?」と聞くと、首をかしげたまま。
値段の感覚がわからないのだ。

やがて・・・
「タダでいいです」なんて言い出す。
私は、さっきまでの自分の役を忘れて
「タダじゃ商売になんないだろ。値段つけろ、値段」と言う。

娘は、しばらく考えて、おもむろに・・・
「じゃ、5万円」

娘の発言は、万事こんな具合で・・・
やっぱり私の予想を超えている。

ひとつだけ、こちらの予想通りの展開となるものがある。
それは・・・食事。

食事の時にテレビをつけない、というデキた両親も多いようだが
うちでは、まず私がそれを我慢できない。

娘はテレビを見ながら食事をしていると・・・
まったく箸が進まなくなってしまう。

何度、注意してもダメ。
その注意を横で聞いていた長男は、あわてて食べてるけど。

そこで新兵器。

台所のレンジのまわりに置く、
油なんかが飛び散るのを防ぐアルミ製のフードがあるでしょ。

娘があんまりテレビに気をとられて食事が進まないと・・・
そのレンジフードをテレビとの仕切りとして立てちゃう。

食べ終わるまで・・・娘は銀色に光る自習室の中だ。

この方法は、あと四半世紀くらいたって・・・
娘が自分の娘を持つようになったら
また、使われるんだろうな。

でじたけ流 教育論

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