でじたけ流 教育論「門限を決めない理由 」
 
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20151101

でじたけ流 教育論795回「門限を決めない理由」

でじたけ流教育論 digitake.com


大学に慣れてきた長女は帰りが遅い。

学校が遠いせいもあるのだが、
課外活動で
ボランティアみたいなことをやってるらしく…。
それがない時にはバイト。
休みの時には友達と遊んでいて遅くなる。

たいていカミさんか自分のどちらかが、
車で駅まで迎えに出ることになる。

元気に飛び回りたい年頃であることは
重々わかるが…
あんまり遅い日が続くと、さすがに意見する。

すると…
じゃあ、門限は何時なの?
…と聞いてくる。

10時だ、11時だ…と言うのは簡単なことだが、
そういうことじゃないんだ。

逆にこう聞き返す。
時間に縛られたいか?
…と。

危険を知らせるのは時間ではない。
状況である。

深夜12時でも、
人通りの多い駅前なら危険性は少ない。
しかし、
夕方6時でも、
人通りの少ない住宅街の裏道なら危険性は高い。

たとえ門限を10時に設定しても、
夜9時に薄暗い道を歩きまわっていたのでは
危険は回避できないのだ。

かつて子ども達が小学校に通っている頃、
朝猛烈な台風になった。

近頃の小中学校では、
連絡網は携帯へのメール。
臨時休校になるかどうかはメールの連絡待ちだ。

カミさんはメールが来ないと言って、
子ども達を学校に行かせようとした。

学校はうちと目と鼻の先だから、
どうということはないのだが…。
行かせるかどうかは、
メール連絡で決めるのではなく、
親が台風の具合を見て決めるべきた
…と言って止めたことがある。

結局、その日は臨時休校だったが、
各クラスで一斉にメールを送信しようとしていたために、
サーバがメール送信の遅延を起こしていた。

時計もメールも、
道具はしょせん目安に過ぎない。

的確な状況判断ができるかどうか、
それが人間力というもの。

正しい判断とは、
偉い人の判断でも、
精密なコンピュータの判断でもなく
…自分で下した判断。

門限が何時だろうと…
天候が悪かったり、
寒い格好で出かけてしまったり、
調子が悪い時には
早く帰ってくるに越したことはない。

そういうことができる奴なら、
お祭りや大晦日に帰りが遅くても安心できる。

決められたことで生きていたら、
自分の人生だ…なんて、胸はれないだろ。

やっぱり…人生、日々更新。

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