でじたけ流 教育論「子供たちの距離」
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20130623

でじたけ流 教育論672

でじたけ流教育論 digitake.com


都内で独り暮らしをしている長男が、
ちょうど用があって戻っていたので、
先週の父の日は、
隣に住むおじいちゃん、
おばあちゃんにも声をかけて、
家族そろって晩飯を食った。

長男と、六つ下の中学生の次男は
もともと仲がよく、
日曜日の昼間には、
長男とその友達に次男も連れだって
遊びに行ったりしていた。

長男がうちにいた頃は、
あれほど喧嘩をしていた高校生の長女も、
たまにしか顔をあわさないようになると、
不思議と
素直に長男の話に耳を傾けるようになっている。

次第に大学受験がリアルな問題として
感じられるようになってきた長女にとって、
この間まで自分が通う塾講師のバイトをし、
何より実際に大学受験で
一番の志望校に現役合格を果たした兄への
尊敬の念が感じられる。

昔、郷ひろみが歌っていた
「よろしく哀愁」の歌詞に…

♪逢えない時間が、愛育てるのさ♪

…なんてのがあったけど、
心の距離を埋めるため必要なことは、
実は距離を縮めることではなく、
拡げることなんだろう。

こと恋愛の場合には、
障害があればあるほど
情熱は燃え上がるもので、
結婚した夫婦に倦怠期が訪れるのは、
もうすっかり安心しきっているからだ
…と遠藤周作もエッセイに書いていた。

距離をはかることができる
バランス感覚がないと、
人間関係はうまくいかない。

あまり近すぎると、
相手のことはかえって見えないし、
自分の一部だけを見せることで
誤解を招きかねないもの。

親子の距離についても、
よくよく意識しないと、
子供が世間から何かを学びとるチャンスを
失ってしまうだろうし…
親は子供ばかりに目を奪われることで、
まるで自分が成長しきった
大人になった錯覚に陥り、
新しいことに挑戦する気持ちを
見失ってしまいかねないし、ね。

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