20010909
でじたけ流 教育論第65回 屈ではめられない

猛暑!・・・という響きもすっかり懐かしいものとなった。

黙っていても季節はめぐる。
過ぎ去る夏を追いかけて・・・先日、遅ればせながら家族で海へ行った。

去年は、もう少し暑い時期に
キッチリ海水浴をしようと江ノ島方面へ出向いた。

ところが江ノ島の方は・・・
砂浜に近い駐車場がすぐにいっぱいになってしまい
ようやくとめることができた駐車場から砂浜まで結構歩かされた。

今回行ったのは葉山。
葉山の御用邸から少し横須賀方面に行ったところにある長者ケ崎だ。

江ノ島ほど広さや派手さはない
地元の人向けのこぢんまりとした砂浜だが、すぐ近くに大きな駐車場がある。

実は、逗子にお得意さんの家があって
よく江ノ島、鎌倉方面で打ち合わせをするのだが
少し前に珍しく葉山で打ち合わせをした際、この長者ケ崎の駐車場を見つけた。

仕事中に見つけた良さそうな場所に
今度は家族連れで来ようと自然に思える自分を・・・とりあえず健全だと思う。

夏休みが終わった9月1日の砂浜には
海の家を解体する工事の音が響いていた。

まだ、水着姿の人たちも幾人かはいたが
多くの人は散歩スタイルで、足下をめくり上げて波を楽しむ程度だ。

うちでも、もう泳げないだろうから
せいぜい砂遊びでもさせるつもりでお砂場セットを持参したが・・・
結局、みんな海に飛び込んで、ずぶ濡れになってしまった。

間もなく2歳になる次男も・・・
最初は波を怖がって、母親の足下から離れずにいたが
上の2人が波打ち際にうつ伏せになっているのを見ると・・・
同じように転がりはじめた。

ところが波が引いていくと同時に、簡単に海に引き寄せられてしまって
見ている方が怖い。

その日・・・
うちに戻ってシャワーを浴びせたら
風呂場はあっという間に砂だられになった。

大人になると、たいていのことには新鮮さを感じなくなってしまう。
だから、よほど変わった場所へ赴くか、金をかけないと、なかなか喜べない。
しかし、子供たちが小さいうちは・・・
身近のどんな場所だろうと、行けば必ず楽しくできる。

そりゃあ、ディズニーランドに行ったら行ったで楽しいだろうけど・・・
本当に行きたがっているのは、むしろ親の方で
子供たちにとっては・・・
ディズニーランドだろうが、近くの公園だろうが、大差はないような感じだ。

特別な場所へ連れて行く時間や金がないから、子供に付き合えないというのは間違い。
子供と付き合うのに、特別な場所も金も本当は必要ないんだ。

普段、子供とのコミュニケーションをとれない・・・というか、とらない親に限って
いきなり特別な場所に連れて行って、穴埋めをしようとする。
でも・・・
子供との付き合いはもちろんだけど・・・金で人間関係は買えないんだよな。

問題は時間だろう。
でも、特別な場所へ金をかけて行くとこを考えなければ
時間だって、それほど多くは必要としない。

銀行との付き合いでも、よく言われることだけど・・・
いきなり何百万を預金したからって、銀行の信用は得られない。
むしろ、毎月千円でも確実に何年も預金している人の方が信用される。

穴埋めすべき穴が広がらないうちに・・・地道にやるのが一番だ。

私も充分にできているわけではないけれど・・・
言い訳を考える時間があるくらいなら・・・車を走らせた方が早い。

大人の理屈では埋められない。
楽しいことって理屈じゃないし、ね。


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