でじたけ流 教育論639「事故処理教室」
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20121104

でじたけ流 教育論639

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都内で独り暮らしをしてる大学生の長男が、
通勤途中に自転車同士で接触事故を起こした。

幸いお互い、大きな怪我はなかったようだけど、
相手は60代くらいの年配のおじさんらしく、
翌日になって「シップ代」を要求してきたらしい。

できるだけ負担のないように、
5,000円か1万円もあればいい…なんて話を
電話口でした様子で、
どう対応すればいいか長男から相談があった。

さて、この手のトラブルの対応は
決して好きではないけれど、不得意ではない。

小さいながら会社をやっていると
社員の事故処理をしなきゃならないことだって間々あるし、
そういう時のための保険顧問とも常日頃連絡を取り合う仲だ。

とりあえず、すぐに金を渡さなかったのは正解。

相手が歩行者でこちらが自転車だと、ことは厄介。

そういえば以前、知り合いのお子さんが、
自転車をパートのおばさんにぶつけて、
慰謝料だの、休業補償だので
60万くらいかかったという話も聞いたことがある。

しかし、自転車同士の出会い頭であれば、
10対0ということはあり得ない。
…にもかかわらず、
一方的にこちらが金を出すのはおかしな話だ。

それにまず、被害金額の根拠が曖昧過ぎる。

警察立ち会いの下、
事故証明がとれる状態にしてうえで、
病院で診察を受け、
間違いなく、その事故が元で怪我をしたことが
診断書によって証明されるのなら、
1万円が10万円でも、きちんと保険で対応できる。

でも、そうでなければ、
ひと度、金を出すと繰り返し要求される可能性がある。
少なくとも示談書くらいは取り交わさないと、ね。

今回の事故の相手に、
そんな悪意があったかどうかはわからないけれど、
まずは毅然とした態度で臨まないと、いいカモになっちゃう。

60代で
早朝から自転車に乗って
仕事に向かわなければならない相手の生活を思えば、
うまいこと言って、一回、二回、
呑みに行けるくらいの小遣いをとってやれ
…なんて思ったって不思議はないだろう。

かくして、長男には
いろいろと知恵をつけて自ら交渉をさせた。

保護者として連絡すべきかとも考えたが、
事故の様子から、まずは当事者同士の方がいいだろう
…という判断と、長男の“生きる勉強”のために。

結果は金のやりとりはなし。
これからはお互い気をつけましょう…で、おしまい。

まったく次から次へと、いろいろ…あるよ。

その経験をしっかり自分でこなしていけば、
たいていのことは、慌てなくて済むようになる。

自分がやりたいことをやるためには、
この程度のことは…自分でこなせないと、な。

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