20120722

第624回

長男がひとり暮らしを始めた。

4月に入学を果たした大学は、
自宅から通えない距離ではないのだが、
どこの学校に行こうと、
うちは出なければならない…と、
かなり早い段階で言い伝えていた。

そういう経験をしないと、わからないことがある。
…それは自分の体験を通じてのこと。

トイレットペーパーは自分で補充しないとなくなるし、
台所に出した洗い物は自動的にはなくならない。

理屈ではわかっていても…
やってくれる人がいると、つい甘えてしまうだろ。

わかっていることと、できることは違うのだ。
…そんなことにさえ、
家でぬくぬくしてると気づかなくなる。

引っ越しの日には
車に長男を乗せ、荷物を運んだ。

帰る時になって、
長男を乗せてて帰らないということに
多少の違和感は感じたけれど、
そんなに遠いところじゃないしね。

さて、このひとり暮らし初日。
最も驚いたのは…
夜、車で自宅に戻ってしばらくすると、
長男が電車で戻って来たことだ。

…通帳、カード類を忘れて、
所持金が600いくらしかなかったらしい。

ホラ、やっぱり。
自分ひとりで生活する訓練は
…絶対に必要だろ。

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