20100502
でじたけ流 教育論第509回

触れる喜び-でじたけ digitake.com


小5の次男とぼんやりテレビを見ていたら、
ヴァイオリン教室をやっていた。

ヴァイオリンをさわったことがない
…という次男に押し入れから取り出したるは
昔、買ったヴァイオリン。

もちろん私には…弾けない。

ほかにもトランペットとサックスもある。
…物置のどこかに。

店に売ってる楽器は高価だし、
他人が持ってる楽器も壊しそうで触れない。

そこで…
通販やらバラエティショップやら質流れで、
格安の楽器を売っていると、
気兼ねなく触ってみたくて、つい買ってしまうのだ。

まともに楽器を弾くこともできないのに、
楽器や音楽に興味を抱くのは
…小学校の時の先生がよかったからだな。

ヴァイオリンの弓に張ってある糸は
1本じゃなくて、筆みたいな束になっていることを
「自分のヴァイオリン」で知った。

それも、
ただ弦の上を滑らせただけでは音さえ出ない。

確かトランペットを買った時にも
吹いただけで音が出ないことに驚いた。

次男に持たせてみると…
テレビの見よう見まねで抱えようとするが、
…手が届かない。
それでも弓を滑らせると、
私よりまともな、
いかにもヴァイオリンっぽい音を出した。

大きさとか重さを実感したり…
あるいは素材の木の香りを感じたり、
弦を押さえた時の指先の痛み…なんてものは、
いくらIT技術が発達したって伝わらないものなぁ。

「見る」ことと「知る」ことが
イコールにされがちだけれど…

ステーキの写真だけ見てたって
腹は一杯にならないし…
「女を見る」のと「女に触れる」んじゃあ
…雲泥の差だろ?


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