20010513
でじたけ流 教育論第49回 帯責任の

このコーナーがはじまって、ちょうど1年になった。

早いなぁ・・・年とるワケだ。

そういえば・・・ 大学時代、学寮に入っていたことがある。

親元を離れたら羽が伸ばせる・・・と思っていたんだけど
ほとんど男子校みたいなところだったし
おまけに武道がさかんな学校で・・・
知らずに入った学寮は幹部候補生の養成所と化していた。

入寮した当初は
やれ便所のスリッパが曲がっていただの
先輩に挨拶しなかった奴がいただのと・・・
「連帯責任」と言われちゃあ、毎晩のように廊下で1年の寮生が並んで正座させられてた。

それを1時間くらい・・・
ジッと「花の応援団」みたいな格好をした先輩がニラみを利かせて監視してる。
いつの時代の話だ・・・なんて思われるコトを20年くらい前にしてた。
最も20年前でも・・・そうとう昔には変わりないけれど、ね。

こういうやり方には賛否両論あるだろうし・・・
実際、それを苦に学校を辞めていった奴も年間1割くらいいたけど
確かに同じ目にあっている者同士の連帯感はあったな。

そんな目にあっていたのも
長い人生のうちの・・・たかだか半年間くらいの話。
過ぎ去ったコトだから言えるんだろうけど・・・
私は人生にはそんな時期があっても、いいと思っている。

そこで・・・というワケでもないんだけど
うちの三兄弟たちには時々「連帯責任」を課すコトがある。

とくに・・・
1人で公園に遊びに行って、ついて行った妹を置き去りにする小2の長男。
あいかわらず、メシを残すコトが多い幼稚園年中の長女には・・・
あんまり自分勝手なコトばかり言うと最後は「連帯責任」の爆弾を落とすコトになる。

さすがに満足に言葉の通じない1歳半の次男には、そこまで言わないが・・・
それでもお兄ちゃん、お姉ちゃんが怒られていると慌てて今までとは別の行動をとっていたりする。
これは末っ子の特長・・・だな。

男同士というのは、たとえそれが親子だあっても、
ある意味でライバル意識ムキ出しのところがある。

逆を言えば、その分、力関係がハッキリしているからわかりやすい。

ところが男と女だと、ちょっと違う。
それだけに娘を叱るのはなかなか難しい。

「ちゃんとゴハンを食べないと大きくなれないぞ」
・・・と言っても、機嫌が悪いと平気で「いいよ」と言い返してくる。

息子がそういう態度に出たら、ブン殴ってしまえばいいんだけど
娘となるとそうもいかない。

じゃあ、お兄ちゃんや弟にもメシはやらない・・・と言い放つと、ちょっと態度が変わってくる。
とくに弟を見て・・・懸命に食べはじめる。
これは母性本能なのかも知れない。

自己責任において何かをやるコトは大切だけど・・・
それは個人主義でいいというコトとは違うと思う。

家庭においても、仕事においても・・・
自分がチャンとやらないと他の誰かに迷惑がかかる。
これは世の中で生きていくために忘れてはいけないコトだろう。

妹のメシが終わるまでテレビをつけない・・・と決めると
早く食べ終わってテレビを見ようとしていた兄キも懸命に妹にメシを食わせようとする。

隣の部屋で勝手にテレビを見てしまうコトも間々あるけど・・・
結局、ひとりで楽しんでいるだけでは楽しくないらしく・・・
そそくさと、また妹の様子をのぞきにやってくる。

つらい時も楽しい時も・・・
一緒にいてくれる誰かがいれば・・・生きていて面白いよ、ね。

もしも、まわりに誰もいなかったら・・・
どこかの集団に自分から飛び込んでいくしかない。
つらいコトはあってもね。
つらいコトだけじゃないハズだから。


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