20091129
でじたけ流 教育論

第487回

黄昏れる父-digitake.com


休日出勤をしていたら…
同じく休日出勤中の社員の元に
奥さんと子供が買い物ついでに見学に訪れた。

子供はようやく話せるようになったくらいの可愛い盛り。
奥さんは元社員(つまり社内恋愛)なので、よく知ってる。
今は2人目がお腹の中に…。

普段はどちらかと言えば無愛想な社員が
急に「良きパパ」の顔に見えたのも新鮮だったが、
身重のママが、
小さな子供を世話するのも大変だろうけど、
それをすごく楽しんでいる様子が実に微笑ましかった。

…で、その奥さんに
「いつも会社にいらっしゃって大丈夫なんですか?」
…と尋ねられた。

「大丈夫って、何が?」
「何がって…ご家庭は?」

家庭を何とか支えるために、
こうして休みの日にも出ばってるわけだけど…
家を守るために家にいられないというのは
確かに本末転倒な話かもしれない。

それを本末転倒とは考えずに
勢いだけで行ってしまうのが…男か。

最もうちは高校と中学と小学生だから、
家族で過ごすより、友達と過ごす方が、
もう楽しい頃…
みんな勝手に出かけまくって、腹が減るまで帰ってこない。

「子供が子供らしいのは、せいぜい15歳までだよ」
…と身重のママに言うと
「え〜っ、やだ〜、つまんない」
…と呟いた。

うちのカミさんも同じようなことを言ってたな。

女親にとって、衣食の面倒をみるのは、
大変だけど、やりがいのある仕事なんだろうな。

男親はどちらかというと子供に対し、
早く一人前になれ、などと思ってる。

女の人は何があっても、どんな場面でも
自分の子供のことはつねに頭にあると言う。

男だって親になったからはそうなるものだし、
子供たちがまだ赤ん坊の頃には、
子供の声には実に敏感になったもの。

それでも正直言えば
自分に子供がいることなど忘れてる時もある。

呑んで帰って、
家にカミさんと子供が寝てたりすると、
ああ独身じゃないんだった…なんて
今更ながらに思うことすらある。

それはいかにも無責任なようだけど…
母親が自分のことさえ忘れて
子供の面倒をみるのと同様に、
外での仕事は、
自分のことを忘れて打ち込むくらいでないと
プロにはなれない。

仕事に打ち込むといえば聞こえはいいが、
呑んで忘れてるんじゃあ…やっぱり無責任か。

…すっかり墓穴を掘ってしまった、な。

しかし、一日中、仕事にふりまわされて
フッと自分に戻った時には、
好きな酒の一杯も呑みたくなるもんだ。

そして、家族の寝息を聞きながら
グッスリ眠って…明日に備える。


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