20090628
でじたけ流 教育論

第465回

次男のへそくり


今、小4の次男が
反省文にかかりっきりになってる。

原因は以下の通り…

友達同士で近くのスーパーへ遊びに行く度、
ゲームカードが増えている。
母親が問いただすと
「友達から預かっている」と言う。
そもそも、手持ちの小遣いでは
こんなにカードを買えないはずだし、
不審に思った母親が
友達の母親と連絡をとると、
その友達もカードが増えているという。

ことの真相は…
うちの次男も、その友達も
すぐ近くにおばあちゃんがいて、
おばあちゃんから何だかんだと
1,000円単位の小遣いをせしめていた。
それを母親に内緒で遣っていたが、
「どうした」と言われると困るので、
お互い口裏をあわせるように
「友達から預かっている」ことにした。
…というわけ。

つまり、彼らにとって
おばあちゃんからの小遣いは、
いわばへそくりだった。

問題は当然、嘘をついたこと。
…で反省文。

反省文を書き終わって、
その内容がパスするまで、
ゲームカードとDSは担保預かり。

昔に比べて今は子供の数が減って、
近くにおじいちゃん、おばあちゃんがいる子は多い。

孫は子供より可愛いなんて、よく聞く。
可愛がるだけ可愛がって、
育てる責任はないから、いわばペット同然の感覚だろう。

小さい時には可愛いだけだった孫たちも
少し大きくなってくると、理屈をこねるようになり、
なかなか自分の呼びかけには応じてくれなくなる。

そこで年金から小遣いを出して、
手っ取り早く金でつる作戦に出てしまう。

本人にそういうつもりはなくても
結果的にはそうなっているのが実態。

昔に比べて近くに甘やかす大人が増えた分、
親は昔に比べて、より厳しい存在でいなければならない。

それは自分を育てた親がやっていることを
場合によっては注意しなければならない立場でもあり
…実に厄介。

どこの家でもそうだろうけど、
子供=孫をめぐっては、
しばしば、とくにおばあちゃんと対立がある。

「子供はこう育てるべき」と主張するおばあちゃんに
「そうじゃなくてこうだ」と反論すると、
「それじゃあ、うまく育たない」とまた反論され、
終いには
「子育ての先輩の言うことが聞けないのか」
みたいなことにまでなってしまうが…
こちら側の最後の主張はつねに、
「今、親に反論しているのはあんたが育てた息子だよ」
…ってなことになる。

実の親子関係であれば、
これくらいの言い合いも後腐れもないが、
嫁姑となると、さらに厄介。

そこに挟まれた子供(孫)は、
どうしていいのやら文字通り、まごつくことになるけれど、
誰につくかではなく、
そうしたいろんな意見の中で
自分はどうすべきかを考えることこそが大事。

嫁姑に挟まれたダンナの立場も同じこと。
どちらにつくじゃなく、自分はどう考えるのか、だ。

親と祖父母はもちろん、
父親と母親でも、
大人同士が口裏を合わせる必要なんかない。

最も子供は結構ずる賢いもので、
自分に都合のいい者につく。

しかし、そのことで大人同士の仲が険悪になると、
やはり良心の呵責を感じて…自ら反省するもんじゃないか。


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