20090215
でじたけ流 教育論

第446回

父性と母性


たまたま耳にしたラジオで
人生相談をやっていた。

まだやってたんだなぁ・・・。
と、いうのが第一印象。

ラジオは、昭和へのタイムマシンのようだ。

反して相談の内容は・・・実に現代的。

24歳になる息子が
引きこもりになってしまった母親の悩み。

回答するのは心理学者の先生。

いわく・・・
子供を家の中で守ろうとするのは母性の力。
反して社会性をつけさせるために
家から出そうとするのは父性の力。
・・・なるほど。

相談者の母親は
何とか家から出したいと思っているらしいが、
肝心の父親が容認しているために
果たせないでいるらしい。

心理学者の分析が続く。

近年、父性を充分に持たない父親が多いことが、
引きこもりなどの異常な状態を作り出している
・・・と、いう。

優しさはあっても強さがない。
強くあろうとするモラルも欠如していれば、
自信もない。
強くあろうとする自分よりも
弱さを認めて楽になろうとする。

それが仇となり、
先送りした問題は大きくなる一方だ。

確かに・・・
子供に限らず誰かを叱るという行為は、
或る意味の自信がなければ
できることではない。

実際、叱り飛ばす時には、
自分のことなど棚に上げ、
感情にまかせて怒鳴り飛ばしてしまうのだが、
自分が発した言葉にハッとして
自らを戒めることも、しばしば。

そういう自分に気づくのが怖いのか、
それとも
相手が自分にもまして感情的になるのを
恐れているのか・・・。

いずれにせよ、
こういうことの繰り返しがなければ、
先輩は先輩らしく、
親も親らしくはなれないだろう。

受験生を抱え、
子供の扱いについて
議論が絶えない我が家にあっても、
父親と母親の意見は分かれることが多い。

しかし、もともと
男と女、父親と母親の役目は違うと信じている私は
夫婦の意見が一致することが結論ではない
・・・そう考えている。

最も受験に関して言えば、
結論を出すのは子供自身で、
親にいくら金があってもどうなるものではない。

いかに多くの学校を受け、
いかに多くの学校に合格したとしても
・・・通うことができる学校はひとつだけだ。

そのことに関しては、
昭和も平成も変わらないし・・・
父と母の間に子供が生まれることについても
時代は変わっても変わることはない。



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